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こんにちは、賃貸事業部の中村です。
本日も旅の続きです。
さて、いよいよ長岡に入りました。
旅の恒例、駅前のモニュメントをバックに自撮りです。
さすがは花火の街。正三尺玉とその発射筒がモニュメントになっています。
ちなみにこの時、僕の足は弥彦での歩き過ぎでボロボロになっていました。
ほぼすべての足指に豆と水ぶくれ、むこうずねとふくらはぎは激しい筋肉痛です。
特に水ぶくれは深刻で、靴の中で指同士が揉み合うたびに鈍痛がします。長岡駅構内にあったドラッグストアで絆創膏を購入、全部の指に貼ってみましたが、たいした効果があるわけもありません。時刻は16時過ぎ。ホテルは17:30チェックインなので、もう少しだけ時間をつぶすべく、痛む足を引きずって
「アオーレ長岡」
へ。
「アオーレ長岡」はひとことで言ってしまうと長岡市の市庁舎です。市役所のほかに体育館やイベントホールなども入った複合施設になっています。なんでそんなものをわざわざ見に行くかといえば、
ものごっつおしゃれ
だからです。
ね、おしゃれ。
それもそのはず、この建物の設計を担当したのは、
先日の高橋のブログ
に登場した新国立競技場をデザインした隈研吾さんなのです。吹き抜けの一階部分の広場には学校帰りの高校生やこれから飲みに繰り出すのであろう大学生、ノートPCを叩くノマドワーカーさんたちがそれぞれの時間を過ごしていました。若者がタムロする市役所なんて、全国的にもここくらいなんじゃないでしょうか。
さ、おしゃれ空間を束の間堪能した後ホテルにチェックイン。一息ついたら、いよいよ旅のメインイベントです。
そう。私のひとり旅のメインイベントは、なんといっても「旅先でのひとり呑み」なのです。
まずはリサーチ。前述した通り僕の足は壊滅的なダメージを喰らっており、いつものようにその街の飲食店街をウロウロ歩いてお店を物色する、という訳にはいきませんので、スマートフォンに頼ることにしました。しばし検索していかにも地元民しか寄り付かないような、好い感じに鄙びたお店を見つけて、さあ出発です!
ところが困りました。さすが長岡、酒どころです。目的のお店にたどり着くまでに、魅力的な面構えのお店があり過ぎるのですよ。ついふらふらとその中の一軒に吸い込まれるように入ってしまいました。
時間的にまだ早いせいか、店内には僕一人です。若干緊張しつつカウンターに着席、瓶ビールとたこ刺しを注文します。
お通しも三品ついて美味しいし、たこ刺しも上々でした。長岡の居酒屋偏差値の高さに驚愕しながら上機嫌の飲み初めとなりました。
さあいよいよスマートフォンで検索して見つけた目的のお店、
「山葵」
に向かいます。長岡の飲食店街「殿町」の外れにありました。その面構えがこちらです。
まあ、これだと観光客はまず入りませんよね。僕も一瞬入店を躊躇いました。それでも提灯に書かれた「地魚」の二文字の誘惑は堪えがたく、勇気を振り絞って暖簾をくぐりました。
店内には店主と思われる推定70代前半の女性。「いらっしゃい」の言葉はなく、ぶっきらぼうに「待ち合わせ?」と聞かれました。どうやら奥の小上がりで宴会が催されているらしく、その参加者と思われたようです。ひとり呑みであることを伝えて、カウンターに陣取りました。あまりの不愛想に気圧された僕は、一番入り口に近い席を選んでいました。
「いつでも逃げられるように」
と思ったのかもしれません。
日本酒を冷やでお願いすると、「越乃景虎」が出てきました。長岡市栃尾の、まさに地酒です。
メニューらしきものが見当たらないので、肴をどうしようかと迷っていたら・・・
無言でこれが出てきました。
いきなり…
鮑
…?
その後もこの調子で、僕からは何一つオーダーすることなく、次の肴が出てきます。
湯葉。切り山葵が添えられています。もちろん日本酒との相性はばっちりです。
お造り三点盛。特に海老は絶品でした。
枝豆。プリっと旬の味。
このあたりでようやくこのお店のシステムがぼんやりと分かってきました。
オーダーは女将さんにおまかせするのが基本みたいです。
お刺身が出てきたあたりで、常連らしき男性が入ってきました。
カウンターで隣り合ったのを幸い、その男性と女将さんとの会話にさりげなく割り込みを試みたところ…
成功です。
これをきっかけに一期一会の会話が始まりました。
その男性は80歳目前とのこと。僕の父が存命なら同じくらいの年齢です。
父と話してるような気分になって、少しうれしくなりました。
僕が千葉からの旅行者で普段は西船橋で働いていることを伝えると、
「西船橋!?じゃあお兄さん、
『OS劇場』
には行ってるかい?」
と、
西船橋に
かつて存在した楽しい…いや、いかがわしい劇場の名前が出てきました。
なんでも若いころ、千葉に出張する度、必ず先輩に連れて行ってもらっていたのだそうです。
「とっくになくなっちゃってますよ」
現状を伝えると、少し寂しそうでした。
「そうか、もうないのか。あの頃、OS劇場で△△ショーをやるっていうんで××したんだけど、緊張してちっとも☆☆できなくって…」
と、このブログではちょっと書き辛い、
濃い話
も出てきました(汗)。
彼の若いころの思い出、孫に囲まれる今の暮らしのこと、趣味のパチンコの話などなど、途中からはもうお一人の常連客も加わって、おおいに盛り上がりました。小一時間で切り上げるつもりが、気付くと二時間以上が経っており。
お互い名前も知らないままでしたが、一夜限りの素晴らしい飲み仲間でした。
10分に1本タバコを喫うので、やたら煙たいのには閉口しましたけど(笑)。
旅の疲れにほろ酔いの心地よさも手伝って、ストンと深い眠りについた長岡の夜でした。
次回は、長岡二日目。摂田屋醸造街散策です。
※上記はまだ感染者数が下火だった今年7月1日の記録です。念のため。