こんにちは。中村です。 今日は最近読んだ本をご紹介しましょう。 伊坂幸太郎の「オー!ファーザー」です。 岡田将生くん主演で映画化されたので、ご存じの方も多いんじゃないでしょうか。しかし…岡田君はいつまで高校生役を引き受けるつもりなんでしょうね?そろそろ無理があると思うんですけど。 「オー!ファーザー」の主人公は、ある事情で父親(と名乗る人物)が4人いて、しかもその全員と同居している男子高校生「由紀夫」。由紀夫はそれぞれ個性の違う(やたら女にモテる/スポーツ万能/ギャンブル好き/博識の大学教授)父親たちに引きずり回されているうちに、事件に巻き込まれていきます。窮地に陥った由紀夫を、父親たちは力を併せて救出しようとするのですが、その方法が実に痛快で…。 伊坂作品に付き物のサディスティックな悪意の塊のような悪役は出て来ませんが、小さな謎をたくさん散りばめて、その伏線を丁寧に紐解いていく手法はやっぱり見事です。 読後、ベタですけど家族のことを考えてしまいます。本当にベタですけど昨年亡くなった父のことを。父には女性の口説き方を教えてもらったことも、ケンカの必勝法を教えてもらったことも、ギャンブルの何たるかを教えてもらったことも、効率的な知識の身に付け方を教わったこともありません。サシでお酒を飲む機会も、数えるほどしかありませんでした。 もっといろんな話をしておけば良かったな。 そんなわけで、家族の大切さを教えてもらえる「オー!ファーザー」。 皆さんも読んでみたらいいのに。 |