こんにちは。賃貸事業部中村です。 本日はジェネレーションギャップのお話を。
「紆余曲折」という言葉では語りつくせないほどいろいろなことがあった東京オリンピックが終わって、早くも一週間が経ちます。紆余曲折のせいもあって、初めは素直に楽しむ気持ちになれずにいましたが、選手たちのプレイを見るにつけ、心の中のわだかまりは次第に消えていきました。
野球。 日本のプロ野球を愛する者としては、ドリームチームが編成され、そのチームが快進撃を演じる様は、痛快でした。金メダル、おめでとうございます。
スポーツクライミング。 ひたすら崖を登っていく、知恵を使って難所を乗り越える、という原初の昔からヒトが生き残るために要求されたであろうスキルを競うこの競技には、すっかり心を掴まれてしまいました。メダルを獲得した野中選手、野口選手、おめでとうございます。男子の2選手もメダルには手が届かなかったけど、心から応援できる奮闘ぶりでした。ありがとうございました。
そのほかも幾多の競技で感動を味わいましたが、特に印象に残った、というか衝撃を受けたのは、スケートボード競技です。
女子の「パーク」種目は、ちょうど私の休日に行われたこともあり、予選から決勝までじっくりと観ることができました。何が衝撃だったかというと、彼女たちにはどうやら「ライバル」や「敵」という概念がなさそうだ、ということなのです。
自分以外の選手は全員「友達」。超えるべき敵は他ならぬ自分。 難しい技、オリジナルな展開をキメた者はカッコいい。 失敗を恐れて無難な技しか盛り込まない者はダサい。 カッコいいプレイに対しては、成功したら自分の事のように喜び、祝福する。 失敗したとしてもそのチャレンジする姿勢をおおいに讃える。 金メダルを獲った者はたまたまその日一番カッコよかった者。
自分の成功のみを喜び、失敗したら敵も失敗することを祈るのが当然で、それこそが勝負の世界だと考えてしまう昭和ミドル世代の僕にとって、これは大きな衝撃でした。そして同時に深く深く感動したのです。
成功率を高めるための練習を積み重ねた上で、さらなる高みを目指してチャレンジを繰り返す。周囲も失敗を嘲笑うことなく、敬意を持ってそれを見守る。彼女たちのこのような姿勢こそが、閉塞感に満ちたこの社会で生き抜くために、実は一番求められることなんじゃないか。 お互いを讃え合う彼女たちの姿を眩しく見つめながら、そんなことを考えていました。彼女たち若い世代とともにこれからの社会を動かしていくには、そういう大きな発想の大転換がどうやら必要なようです。
その他の競技も含め、アスリートの皆さん、感動をありがとうございました。 いろいろあったけど(本当はもっと純粋に楽しめる状況で観たかった、という思いもあるけれど)アスリートの皆さんたちには最大限の感謝の意を表したいと思います。
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